予想通りなのに予想以上のiPad

出遅れましたが、iPadについてそろそろ書いてみたいと思います。

1月27日に発表されたAppleのタブレット「iPad」は意外にも噂通りの仕様で登場しましたね。あまりにも噂通りなので発表会の参加者も含めて拍子抜けするほどだったかもしれません。しかし、予想通りの仕様にもかかわらず、約1時間半のプレゼンの後、その未来と可能性について改めて気づかされることになったのは興味深いことです。

予想通りとはいえ、価格はインパクトがありました。
$499というのはかなり魅力的。もちろん、相当数の販売予測があってのコストダウンだろう。これが、$699とか$799だったらな〜んだという感じの反応で終わったかも知れない。

いつものように賛否両論あるが、私自身はかなり高く評価しています。
意外にもタブレット型Macを期待していたという意見も耳にするが、Mac OS XではなくiPhone OSを採用したところが重要なポイント。Mac OS Xを採用したタブレットが出てきてもそれなりに素晴らしいデバイスになると思うが、やはりMacならではの操作性やクリエイティブな環境は提供できないはず。恐らくMacとして使うなら指によるマルチタッチインタフェースだけでなく、スタイラスを使う必要が出てくる。やはり「ポータブルなMac」はMacBook Airなのです。(もう少し小さく軽ければ、というのは私も同意です)

Netbook並の大きな液晶とマルチタッチインターフェースを持つiPhone OSの組み合わせ。
これが今までにないカテゴリの製品を生み出したわけです。
もしかしたらAppleはBlue Oceanを見つけたのかも。

safari_20100127

母艦レスはクラウド化で対応か?

興味深かったのは、「両親に買ってあげたい」という声が多く聞かれたこと。
確かにiPhoneでは画面の小ささがシニア層には視認性・操作性の面でつらいかもしれないが、iPadのサイズなら問題ないだろう。
さながらDSiに対するDSi LLのような存在か。

もちろん、サイズだけではなく、iPhone OSによる直感的でわかりやすいUIは大きなメリット。ただ、フルに楽しもうとすると母艦となるMac/PCが必要である点が少々ネックになるかもしれない。

アップルの「デジタルハブ」構想は我々のようなデジタル指向人間には正解だが、一般的には敷居を高くする原因になるかもしれない。ただ、その点はAppleが広大な敷地を購入して巨大データセンターを建造中との噂を聞くと、早晩クラウド化で母艦レスになるのではないかと想像。

わき出るアイデア

iPadが発表されてからTwitter上ではその利用方法についてどんどんアイデアがつぶやかれていた。
元MSKK会長の古川さんは短時間で100個のアイデアを出されていたが、私自身も新しいアプリケーションのアイデアをどんどんメモしている状態だ。iPhoneには無かった斬新なアプリが登場してくるのも時間の問題。

iPhoneではサイズからくる制約のせいでシンプルな機能のアプリケーションになっていたが、iPadでは違う。
AppleがデモしたiWork for iPadを見ても分かるように、あれはもうMacのアプリケーションと同じレベルの機能だ。iPhoneアプリはWidget/Gadgetのレベルとすれば、iPadでは普通のアプリが開発可能だし、逆に言えば機能の高いアプリを提供しないと評価されないのではないかとも考える。

問題は、開発コストか。
iPhoneアプリがそのまま動くというのは素晴らしいメッセージですが、実際にはiPadに最適化しないとまともに使ってもらえないのではないか。等倍の表示では大きなスクリーンを活かせないし、拡大モードでは間延びした感じになるのでとても具合が悪い。そのままいけるのはゲームくらいか。

となると、既に14万本を超えたiPhoneアプリケーションの多くがiPad用に最適化作業を行わなければならなくなりそう。
開発者にとってはそのコストを回収できるかどうか、がポイントになってくるが、機能アップするなどこのタイミングをうまく使えば、価格をアップすることも可能かもしれないので、メリットに変えることができる開発者も出てくるはず。

もちろん弊社もiPad対応は早速進めているが、単なる「対応」のレベルではなく「最適化」を行いたいと考えています。

発表前には、アマゾンのKindle対抗となる電子ブック端末との見方がなされていたが、その部分もしっかり押さえられていました。
iPadには電子ブックをオンラインで販売するiBookstoreが用意され、これまでのiTunes StoreやApp Storeのように簡単に電子ブックが購入できる。

iBooks

iBooks

残念ながら当初iBookstoreは日本では展開されないようで、それを問題視する声も多いが、私は全く問題ないと考えています。
著作権問題にJASRACが絡むややこしい楽曲販売とは異なり、書籍の電子化は比較的簡単なはずで、何も大手の出版社としてiBookstoreに参加しなくてもiPad上で電子ブックを配布する方法はいくらでもあります。

メディアプローブでも、これまで密かに準備してきた電子ブックソリューションをiPad中心に戦略を切り替えたいと思っています。

2 Comments

ひつじウシ2 月 6th, 2010 at 17:09

全く同感ですね。
このデバイスを見て、想像が湧いてこない人はいないはず。
いろんな否定的な意見はほとんど的を外しているように見えます。
1〜2年後がすごく楽しみです。

watanabe2 月 6th, 2010 at 21:20

ひつじウシさん、早速コメントありがとうございます!
携帯電話のように必需品じゃないので人気が出てもiPhoneみたいには売れないかもと
当初思ってましたが、意外と大化けするかも知れませんね。
ホントにこれから楽しみです。

Leave a comment

Your comment